空色ホイッスル
「ねー、一ノ瀬くん。機嫌なおして?ねっ?
私にできることがあったらなんでもするから!」
私はそう言うとまた洗濯物の続きに戻る。
今度はビブスをハンガーに1つ1つかけていく。
すると一ノ瀬くんから「はぁ……」とため息が出て、無理に言わせても仕方ないかという言葉がボソっと私の耳に入ってきた。
……諦めてくれたみたい。
内心すっごくホッとした。
そりゃ私の中で答えは1つだけど、本人を目の前にしたらさすがに私でも答えられない。
「本当に1つ何でも聞いてくれる?
じゃあ芽衣の学校の次の休みっていつ?」