空色ホイッスル
「た、食べてるよ!
お昼のお弁当はその前に友達とお菓子食べちゃったから食べれなかっただけだもん!」
大丈夫大丈夫!と言って必死にへらへら笑いながら祐ちゃんに誤魔化した。
「そうか?何かあったらすぐ言えよ?」
私の顔を覗きこみながら話す祐ちゃん。
「うん!ありがとう!
でも全然大丈夫だから!」
私は祐ちゃんにそう言うと、給水ボトルの入ったカゴを持ってグラウンドを出た。
本当は、部活が終わる時間が来てほしくなくてしょうがない。
こわくて、今も両手で持っているカゴが空っぽで軽いはずなのに震えている。
……一ノ瀬くんから何にも聞いてないよ。どうしよう。