空色ホイッスル



スポーツドリンクパウダーを1つ1つのボトルの中に入れてから水を入れていく。



半分くらい水を入れ終わると、準備が終わったのか部員の掛け声が聞こえてきた。



「練習……始まっちゃったんだ」



できるなら今すぐ帰りたい。



マネージャーなんかやらなければ良かった。



帰宅部で友達と毎日どこかに遊びに行って楽しく過ごしていれば良かった。



一ノ瀬くんと……会わなければ良かった。



もういつものようにポジティブな考えが今の私には存在しない。



ネガティブな考えだけが私の頭を支配する。



でもみんなには迷惑かけちゃいけないという言葉だけが今の私の原動力で



ちゃんと部活に来て、学校生活もなんとか普通に過ごしてるつもり。



梶くんにはお弁当食べてないのバレちゃったけど。



でも正直言って今は何にも食べたい気分にならない。



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