空色ホイッスル



お互い離れると、一ノ瀬くんはこう言った。



「これで咲坂のロッカールームで言ったことは嘘じゃなくなったな」



「あ!それ私、本当にびっくりしたんだよ!」



「知ってる。目をきょろきょろしながらそわそわしてるのが横目で見えた」



フッと笑う一ノ瀬くんに、ひどーい!と言って私は軽く彼を睨む。



だけど、私も一ノ瀬くんの笑顔に我慢ができなくなって、私も一緒に微笑んでしまう。



そして時間がやってきた。



「芽衣、部長が呼んでる!」



「圭馬、バス来たぞ!」



まだ一緒にいたいけどもう行かなくちゃいけない。



さっきと違ってみんなからの視線も感じるし。



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