空色ホイッスル



「今日の試合、居残りしてまで熱戦な気はしないけどな。



絶対蒼井高校が勝つだろ」



とスタンド席までの階段を上りながら言う祐ちゃん。



「確かに!蒼井高校くじ運いいよね!新設のサッカー部の高校と当たれるなんて!



でもでも意外と強いかもしれないし、しっかり偵察しないとね」



私はエナメルバッグから他の学校のデータを書く時のノートとボールペンを取り出した。



「ここにするか!この辺だったら両方のピッチ見やすいし」



「うん!」



私たちは少し後ろ目の席に座って、私は始まるまでにノートに書き込んだり、電光掲示板に載ったスタメンを見たりしながらキックオフを待っていて



祐ちゃんはピッチにいる選手たちを「アイツは上手い!」とか言いながら二人で待っていた。



< 441 / 450 >

この作品をシェア

pagetop