空色ホイッスル
「あ……モルだ……」
……祐ちゃんの言う通りだ。
自分が当たり前のように言ってたことがすごく恥ずかしい。
そして机と2つイスを引っ張ってきた祐ちゃんが
「メルー!ボサッとしてねぇで早くしろー」と笑いをこらえながら言ってくる。
「メルじゃないもん!私は芽衣だもん!」
と言いながら席に着く私。
ノートを開けて、テスト範囲表を開き、教科書の該当ページを開く。
そして、祐ちゃんは一通りモルの範囲を教科書に沿って説明してくれた……
けど、さっぱり頭に入ってこない。