空色ホイッスル
「…………。」
分かるのはただメルじゃなくてモルということだけ。
「……分かってねぇな。じゃあワーク一緒に解くか」
「うん……」
祐ちゃんは今度はゆっくり、私の表情を確かめながら進めてくれた。
「うーん、つまりこうなるってこと?」
祐ちゃんに教えてもらったやり方でワークの問題を解いていく。
そして、ワークの答えを持ちながら祐ちゃんは私の答えを見ていた。
「メル、やり方は合ってるけど計算ミスしているぞ」
戻されたノートを見ると、初歩的なミスをしていて、間違っているところに波線が引かれていた。