君の存在が笑顔になる
「んー?何でもないよ」


「そうか?本当に?」


千太郎は疑いの眼差しで顔を覗き込む。

心まで見透かされそうだから、うんうん、頷いた。



「桜香、もうすぐ誕生日だな?明後日休みだから一緒に買いに行こう。欲しいもの買ってやるよ。何欲しい?」


「えっ?」


千太郎からも誕生日プレゼント?

千太郎からは毎年もらっているから、当たり前のことになっているけど、一緒に買いに行くなんて初めてだ。


「せっかく一緒に選べる距離にいるんだからさ。さすがに高校生になると俺も何にしたらいいか悩むし」


私が遼に何をもらうか悩んでいるのと同じかな。
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