君の存在が笑顔になる
遼も当日に渡してくれることになった。




「誕生日、おめでとう!」


私と遼は学校帰りに駅近くのファーストフードで向かい合って座っている。


ハンバーガーを食べ終わった遼がカバンから取り出したのは一緒に選んだネックレスが入った白い小箱。


中身は分かっているけど、開ける時はやっぱりドキドキする。


「ありがとう!早速着けていい?」


「うん、俺が着けてやるよ」


遼は私の後ろに立つ。


「うん、似合っているよ」


胸元で揺れるネックレスがくすぐったい。


「大事にするね」


「好きだよ」


耳元で囁く。


「うん、ありがとう」


「桜香は俺のこと好き?」
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