君の存在が笑顔になる
「桜香、おはよう!あれー?寝不足?なんか朝から疲れた顔してない?」


この高校に入って出来た友だちである岡野里沙(おかのりさ)が肩を叩いて、覗き込む。


里沙には千太郎のことも遼のことも話している。今までの経緯も。


私の気持ちも話しているから、知っている。

里沙だけが私の全部を知っている。


「千太郎くんって、不思議な存在よねー。桜香を大事に思っているのは分かるけど、幼なじみの範囲を超えてるよね」


「超えてるかなー?」


「家に帰ったらネックレスをしておけって、彼氏のような束縛だよね」


「しておけって、命令されたわけじゃないけど…」


でも、束縛になるのかな?

何でネックレスをくれたのだろう?
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