君の存在が笑顔になる
里沙たちは別れていない。

一週間に一度くらいしか会えなくても毎日電話はしているらしい。


「ちゃんと確認した方がいいんじゃない?」


「うん…。でも、認めたらどうしようって、思うんだよね。知らない振りしておこうかな…」


「それで、いいの?浮気しているかもしれないのをそのままにしておくの?問い詰めたら、止めるかもしれないよ」


里沙は残りのアイスをこね出した。


「もし、あたしじゃなくて、あっちを選んだらと思うと怖いの。どうしたらいいのか分からない…」


ああ…そうか。そういうことも有り得るだ。

私は迂闊なことを言えないと思った。


友だちのために何かしたいと思っても、結果的にそれが傷つけることになるかもしれない。
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