君の存在が笑顔になる
里沙と別れて電車に乗り、無力な自分に落ち込む。


「桜香、どうした?暗い顔しているけど?」


「えっ?千太郎、何でこの電車なの?」


「ん?どういうこと?」


千太郎は私の前に立つ。


「真っ直ぐ帰ってなかった?」


「えっ?ああ!本屋に寄ってたんだよ」


駅の中に本屋はあった。


「あれ?珍しいな」


「ん?何が?」


「それ。学校では着けないって、言ってたよね?」


「あ…」


胸元にあるネックレスを千太郎に気付かれた。

間違えてしてきてしまったのだけど、今は良かったと思う。


「制服でも似合うな。これから、毎日学校にもして来たら?」
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