君の存在が笑顔になる
食べ終わってから、お母さんと一緒に皿洗いをする。


「ねえ、桜香」


「ん?なあに?」


「何か疲れた顔してるわよ。大丈夫?」


「えー、大丈夫だよ。この後、千太郎に聞いてもらうし」


お母さんにまで心配されてしまった。


「ほんと、千太郎はいつでも桜香の良き理解者ね」


お母さんの優しい微笑みに私は頷く。

私にはどんな時でも千太郎がいる。その存在だけで救われたことが何度もある。

千太郎には親にもかかわらず言えない悩みだって、相談してきた。


だから、離れていた時でもかけがえのない存在だった。


きっと、これからも…その存在は変わらないはず。
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