君の存在が笑顔になる
「うん。何かと役に立ってくれるの」


千太郎は例えば一家に1つからある便利ものだ。

私のためにある便利ものかもしれないけど。


そんなことを考えると笑ってしまう。


「何だよー、思い出し笑い?何が面白いことあった?」


「そういうわけじゃないけど、ちょっと考えたら笑えちゃって」


「何を考えたの?」


「なーいしょ!」


千太郎ことを考えていたなんて、口が裂けても言えない。

苦笑するしかない。


「ちょっとー、桜香たちってば、朝からイチャイチャしてないでよ」


登校したばかりの里沙がカバンを置きながら、呆れた顔をする。




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