君の存在が笑顔になる
3人で教えてもらった手術室に行く。


「桜香、秋斗…」


お母さんが手術中のランプがついている手術室の前でうろうろしていた。


「ママ、千太郎は?」


「まだ分からないの…」


「手術、長くかかりそうなの?」


「それも分からないの」


私たちはただ立ち尽くすしかなかった。


「桜香、ごめん。俺、これから塾があって…」


「あ、うん。遼、ありがとう。あとで連絡するね」


遼はお母さんに頭を下げて、帰って行った。


遼と入れ替わりにお父さんが来た。


「千太郎はどんな様子だ?大丈夫なのか?」


「航平さん…」


お母さんがお父さんに説明する。
< 139 / 256 >

この作品をシェア

pagetop