君の存在が笑顔になる
「無事で良かった…」

千太郎は安心して、目を閉じた。

え?また寝た?まだ麻酔が効いてるの?


秋斗と顔を合わせて、首を傾げた。


「桜香…」


寝たのかと思われた千太郎が私を呼んで、また目を開けた。


「ん?千太郎、どうしたの?何?」


「俺…、生きてて良かった。また…桜香に会えて良かった…。秋斗にも、おじさんにも」


「あたしもだよ。もう…千太郎のバカ…。もう…心配かけないで…」


千太郎がこの世からいなくなったら…そう思うと震えが止まらなくて、生きた心地がしなかった。


千太郎の顔を見るまでの時間がとても長く感じて…もう二度と見れないのではないかなんて思ってしまって、思いを伝えなかったことを後悔した。
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