君の存在が笑顔になる
怪我をしたと聞いたら、心配するのは当然のこと。

遠くに住んでいるなら尚更のことだと思う。


病院は完全看護だから、面会時間の終わる頃に帰るように言われた。


「明日、学校終わったら来るね」


お母さんは朝から来ると言うけど、私は学校が終わってからじゃないと行けない。


本当はずっとそばに付いていたい。離れたくない。


「うん、桜香。待っているよ。学校のこと教えて」


千太郎が待っていてくれる。



翌日、私は終業後、病院へ急ごうとする。


「桜香!」


教室を出ようとしたところで遼に呼び止められた。
< 147 / 256 >

この作品をシェア

pagetop