君の存在が笑顔になる
遼には朝、千太郎の様子を伝えた。

しばらく病院に通うから、一緒に帰れないことも伝えた。

少し複雑そうな表情を見せたけど、分かってくれた。


「何?」


「俺もお見舞いに行っていいかな?」


「一緒に?」


「うん。だめ?」


だめじゃないけど、千太郎との時間にいて欲しくない。


「ごめんね。まだ家族以外の面会はだめなんだって。また今度にしてくれる?」


咄嗟に嘘をついてしまった…。


遼のこと好きなはずなのに、今は千太郎のことしか考えられない。
 

千太郎との間に入って欲しくない。邪魔しないで欲しい。
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