君の存在が笑顔になる
いつも遅くまでいるのは千太郎と出来るだけ長くいたいから。


でも、そんな理由をこの場で言えない。

帰らないと断りたいけど、理由がない。


「うん。遼と帰るね。また明日、来るね」


帰りたくないけど、帰らなくてはいけない空気になったから、遼と病室を出た。


心の中で大きくため息…。


でも、遼に気持ちを伝えるチャンスかもしれない。


「遼、話があるんだけど」


「話?歩きながらでもいい?どこか入る?」


どこか入るといっても、もう家の近くまで来ていて、お店はコンビニくらいしかなかった。


「少し先に行ったら、公園があるからそこに行こう」
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