君の存在が笑顔になる
私がしっかり立ち上がってから、千太郎の立ち上がるのを手伝った。

千太郎の腕を持って寄り添った形で、布団へと向かった。

布団に座る千太郎を見て、やっと気持ちが落ち着いた。


「ごめんね。千太郎も痛かったよね?大丈夫?悪化してない?」


千太郎の前に座って、しょんぼりと俯く。


ふわっ…


千太郎が優しく私の頭を撫でる。


「大丈夫だよ。俺こそ桜香を支えれなくてごめんな」


転んでしまったのは私が明らかに悪いのに千太郎は謝る。


いつでも千太郎は私を強く責めることはしない。


本当に昔から千太郎の優しさは変わらない。


そんな千太郎がやっぱり今も好き。
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