君の存在が笑顔になる
「遼!離して!やめて!」


「静かにしなよ」


「イヤー!」


グイッと引っ張られて、ベッドに押し倒された。

私を見下ろす遼の目が怖い。

どうしよう。


「お願い!やめて!」


「桜香、好きだよ。好きなんだよ」


遼の顔を近付ける。




バン!



「桜香から離れろ!」


「何するんだよ!邪魔するなよ」


「千太郎…」



千太郎が部屋に入ってきて、遼の両肩を掴む。


しかし、遼が私の腕を掴んで離そうとしない。


「離せよ。片野、桜香に何したんだよ?」


「何もしてない。キスしようとして、イヤだと言われただけ。桜香、楠本の前でもいいからキスしようぜ」

< 174 / 256 >

この作品をシェア

pagetop