君の存在が笑顔になる
多分お父さんもお母さんも私たちの関係に気付いていない。

まだ恥ずかしくて話してもいない。



「桜香、おはよー」


私の教室の前で里沙に会う。


「おはよう!千太郎、じゃあね」


繋いだ手を離して、里沙と教室に入る。


「毎日仲良しね!」


千太郎と付き合い初めて、一週間が経っていた。


ついこの間まで遼と付き合っていたから、周りから見た私のイメージは良くない。

ひそひそ話す声が聞こえたりする。


「気にすることないよ。みんな噂話が好きなだけ。別れてから付き合っているのだから、いけないことじゃない。堂々としてなよ」


里沙が力になってくれていた。

里沙のおかげで私の心は軽くなった。
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