君の存在が笑顔になる
「私がね、好きな人がいるから別れてとお願いしたの」


「えー、彼氏のこと、好きじゃなかったの?じゃあ、何で付き合っていたの?」


さすが好奇心旺盛の中学生である秋斗、質問が次から次へと出てくる。


「何でって、言われても…」


「桜香はやっぱり千太郎が好きなんだろ?」


意外にも鋭いのはお父さんだった。


「えー、好きな人って、せんくんなの?」


「うん、そうなの…」


小さい声で答えた。


「もしかして、もうそういう関係なの?」


「麻由子、そういう関係って、どういう関係だ」


お母さんの意味深な言い方にお父さんが動揺していた。
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