君の存在が笑顔になる
どんなときも
夏休みが目前となった数日後の昼休み、私は知らない3年生に呼び出された。

場所は視聴覚室。

カーテンがしてあって、薄暗い中で初めて見る5人の女の先輩に囲まれた。


「ふーん、この子が二股女?おとなしそうに見えるのにしたたかなのね」


呼び出された理由が分からない。

それに二股なんてしてない。


でも、囲まれていることに怖くて何も言えなかった。


「片野くんもとんでもない女に引っ掛かったものね。こんな女のせいで振られた亜美がかわいそう。偉そうにして、何様のつもりなの?」


リーダー格の背の高い先輩が私の頭に手をかけて、グイッと髪を引っ張った。


「痛い…」


亜美と言われた先輩が私の顎に手をおく。

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