君の存在が笑顔になる
「いつからそんなに悪い子になったんだよ?」


苦笑いする千太郎の腕を引いて、ベッドで横になる。横を向くと同じように横を向いた千太郎と目が合う。


「全く…。桜香ってさ、意外に大胆だよね。平気で男のベッドに寝るとか…危機感はないの?」


「危機感?何で?こんなに安心出来る場所なのに?小さい頃もよく並んで寝たよね。懐かしいなー。ねえ、千太郎も覚えているでしょ?」


「はあー」


千太郎が大きなため息をつく。


「意識しているのは俺だけみたいだね。なんか悔しい…」


「あたしだって意識くらいしているよ」


同じ気持ちでいると分かってもらいたかった。

千太郎が隣りにいて、安心するけど、ドキドキだってしている。

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