君の存在が笑顔になる
夜、私と秋斗は千太郎の部屋に布団を敷いて寝た。


千太郎はベッドを使わないで、私たちと一緒に布団を並べて寝た。

私の隣りに秋斗、秋斗の隣りに千太郎が寝た。


「こんなふうに寝るの久しぶりだね」


札幌にいた時はよくお泊まりしていたから、懐かしかった。


「せんくん」


「おうちゃん、なあに?」


「今度いつ会えるかなー?」


「分からないけど、またいつかきっと会えるよ」


電気を消した暗い部屋の天井を眺めていたら、涙が出てきた。


「おうちゃん、泣かないで。手を繋いで寝ようか?」


早々と寝ていた秋斗を少し下に押して、私たちは手を繋いで寝た。

千太郎の手のぬくもりが心地良かった。
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