君の存在が笑顔になる
バーベキューが終わって花火を始める。

千太郎の家は貸家だったけど、庭が広かった。


「はい、桜香」


「ありがとう。…わあ!きれい!」


「わー!もっとやるー!」


私たち子供ははしゃいだ。

私はバーベキューしている間も花火をしている間も千太郎ばかりを見ていた。


千太郎は私の視線に気付くと

「肉食べる?」

「何欲しい?」

「ほら、次の花火」


優しく接してくれる。


やっぱり千太郎の傍は居心地がいい。

それに千太郎の手や肩が触れるとドキドキした。


私は自分の中にある感情に確信を持つ。


千太郎が好き。
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