君の存在が笑顔になる
彼女が出来た千太郎は今までと変わらない頻度で私と電話で話す。


彼女の話は全然出てこない。

今までと変わらない学校のことや勉強のことを話す。


彼女とどうしているのだろう。

話さないから、余計に気になった。


「ねえ、彼女とデートしたりしているの?どんな子なの?」


「んー、普通にかわいい子だよ。この前の日曜日にデートしたよ」


かわいいってどんな風にかわいいのか分からない。


「すごくかわいいの?好きなの?」


「すごくかどうかは分からないけど、かわいいと思うし、好きだよ」


私の知らない子をかわいいと、好きだと言う。


自分から聞いたのに心が苦しくなる。
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