君の存在が笑顔になる
再会
10年離れていた私たちがやっと同じ街で暮らせる日がやってきた。


同じ場所で同じ時を過ごすことがずっと私の願いだった。

お互いの引っ越し先が決まるたびに落胆していたから。


中学3年の春、我が家は東京に引っ越した。そして、その年の秋に千太郎のお父さんはアメリカへ転勤になった。


「来年の春から千太郎をうちで預かることになったから」


ある日、帰ってきたお父さんが言う。


「えっ?どういうこと?」


「何、何ー?せんくん、うちに住むの?」


私と秋斗は顔を見合わせて突然のことに驚く。

お母さんは既に知っていたらしく私たちの反応に笑って見ていた。
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