君の存在が笑顔になる

「うん、桜香と一緒に通えるのは楽しみだな。一緒に行こう」


「あら、いいじゃない。幼稚園の時みたいに仲良く手を繋いで、行ったらとても楽しそう」


お母さんはものすごく呑気なことを楽しそうに言う。


「小さい子供じゃないんだから、手を繋いで登校なんてしないよー」


「アハハッ！おばさん、面白いね！でも、手を繋いで登校するのも楽しいかもな」


千太郎は面白そうに笑う。


「全く麻由子は、のんびりしてるよな～」


「えー、航平さん。そんなことないってば」


お父さんとお母さんはいまだに「麻由子」「航平さん」と呼び合うほど仲が良くて、娘の私から見ても憧れの夫婦だ。