君の存在が笑顔になる
千太郎に彼女が出来たのに、変わらず電話やメールをしていた私はなんて無神経で図々しい女だっただろう。


今さらながら、反省する。


「桜香ちゃん、かわいいね。千太郎が大事にするのも分かる気がするけど、千太郎には必要以上に近寄らないでね。お願いね」


さらりとすごいお願いを言われた。


必要以上って、どのくらい?


一緒に住んでいるのだから、ある程度は近寄ると思うのだけど。


「由奈、桜香を苛めるなよ。桜香は大事な子だけど、幼なじみというだけだから」


「そうです。私はただの幼なじみなだけ。由奈さんは彼女なのだから、自信を持っていいと思います」


今日、初めて知ったのだけど、由奈さんは私たちよりも1つ上だった。


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