君の存在が笑顔になる
私が不機嫌になっても千太郎は気にすることなく笑っている。


そんなかわいい顔で笑わないで。ときめいてしまう。


「そうだ。明日何の日か覚えてる?」


「覚えてるわよ。千太郎の誕生日でしょ?誕生日なのにデートしないのね」


「今日、会ったからいいんだよ」


「ふーん。明日盛大にお祝いしてあげる。ママー、明日ケーキを作るよね?」


お父さんと話をしていたお母さんは「うん」とにっこり頷いた。


「楽しみにしているよ。よろしく」


千太郎はまた頭を撫でる。


「もうやめてったら」


そんなに何度も撫でられると恥ずかしい。

でも、こんなやり取りが楽しかったりもする。
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