君の存在が笑顔になる
私を見ていて、何が楽しいのか理解できない。見られるのは恥ずかしいし。


放課後になり、千太郎が顔を出す。


「桜香ー。委員会に行こう」


「うん。今行くー」


私と千太郎は同じ委員になった。


千太郎と一緒に過ごせる時間が嬉しかった。


「アイツ、片野だっけ?」


「ん?片野くんがどうしたの?」


「今、睨まれた」


えっ?


後ろを振り向くと怖い顔した片野くんがこっちを見ていた。


私と目が合うとにっこり微笑む。


「速水!バイバイ!」


大きく手を振る。


「バイバイ」


小さく振り返す。
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