君の存在が笑顔になる
恋に恋する
片野くんと付き合い始めて、2週間が過ぎた日の夜、私はベッドの上にいくつかの服を並べて悩んでいた。


明日は初めてのデート。

学校帰りにアイスを食べたりとかハンバーガーを食べたりとかいうことはしたことがあるけど、ちゃんとしたデートは初めてで、私服を見せるのも初めてだ。


「んー、決められない」


私は階段を下りて、リビングに行った。


「ママー。あれ?」


「おばさんはお風呂に入っているよ」


千太郎と秋斗とお父さんはテレビを見ていた。


「ん?桜香、ママに何か用か?」


お父さんに相談するのは恥ずかしい。


「えっと、明日のことで悩んでいて」


「もしかして、デート?」


勘の良い千太郎が気付く。
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