君の存在が笑顔になる
「は?デートだって?誰とだ?」


お父さんが焦った顔で立ち上がる。


「あの、片野くんと」


「片野くん?誰だ?千太郎の知ってるヤツか?」


「うん。良いヤツみたいだよ。俺のクラスに片野の友だちがいるから、聞いてみたけど」


いつの間に片野くんのことを聞いたの?

何のために?


「そうか、千太郎が良いヤツと言うのだから、悪いヤツではなさそうだけど。んー、桜香、今度ちゃんと紹介しろよ」


お父さんは千太郎のことを信用している。


「で、桜香。明日着る服でも悩んでいるの?」


本当に千太郎には何でもお見通しだ。
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