君の存在が笑顔になる
ピンポーン


玄関のチャイムが鳴り、私は慌てる。


「行って来まーす!」


「えっ?彼氏が迎えに来たのか?桜香、ちょっと待て!俺も外に出る。挨拶させろ」


「ええー!いいよ。パパ、やめて」


付いて来るお父さんを両手で止める。


ガチャ


「おはよう。わざわざお迎えに来てくれてありがとうね。ちょっと待ってねー」


お母さん…。私がお父さんを止めている間にお母さんが出てしまった。


「おはようございます!あの、はじめまして。片野といいます」


「フフッ。片野くん、今日はどこに行くの?」


「まだ決めてなくて…」


「ちょっと、お母さん。何を勝手に話しているの?遼、おはよう」


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