君の存在が笑顔になる
千太郎と並んで撮った写真を飾ろうと思っていた。

そういえば、あの写真…手を繋いでいる。


さすがにそれを遼に見せるのは躊躇う。


「遼は何を買うの?」


雑貨屋から本屋に向かう道で聞く。


「いつも買っている漫画の最新刊が出てるはずなんだ」


「ふーん。それ面白い?」


「うん。女の子が読んでも面白いと思うよ。今度貸そうか?」


「うん、読みたい」


本屋で遼がその漫画を手に取る。


「あれ?それ…」


「ん?知ってる?」


「うん。読んだことはないけど、家にある。弟が持っていたような気がする」


秋斗が読んでいたのを見たことあるけど、千太郎のかもしれない。
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