強く…強く…
次の日は土曜日でずっと家でテレビを見ていた

受験生という自覚ははっきり言ってないし、親も何も言わないからね……


そしてあっという間に休日は終わり月曜日がやってくる





『舞!次選択だよ』

優花の声に顔を上げるといつの間にか英語の授業は終わっていた

『まだ頭の中は寝てるわ…』

そう言いながら、筆記用具だけを持って、3階に向かう


選択授業はプリントをするだけだし、席が自由だから好き




『そーいえば美香、茅ヶ崎くんとどーだったんだろね?』

優花が周りを気にしながら聞いてきた

その言葉で金曜日の放課後のことを思い出した


『掃除の時間にでも聞いて見よっかな。教室だと誰が聞いてるか分かんないしね』

『あー沢田さんはかなりの茅ヶ崎くんファンだから気をつけた方がいいよ』


クラスにもファンがいるのか……




『ところでこの問題分かる?』

優花が指さした問題は、空間図形……




『そんなん習ったっけ?』


『……………』


一瞬の沈黙の後、あたしらは顔を見合わせて苦笑いした




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