強く…強く…
『美香ー金曜どうだったの?』

やっと美香と2人っきりの時間がやって来て、茅ヶ崎くんのことを聞いてみた


少しはおしゃべりできたかな?

それくらいの期待しかなかったのに美香の口から出た言葉は………


『舞ちゃん!あたし……キスされちゃった』


キス?

誰と誰が……?


美香と茅ヶ崎くんが……?


『美香寝ぼけてたんぢゃないの!?』

そんなんありえないでしょっと笑いながらそう言ったが、美香は顔を赤くしながら横に首を振った


『まぁぢで!?』


その声にバサバサッと音を立てて、すぐそこにいた2羽の鳩が空に羽ばたいた


『ちょっ…それって両想いってこと!?』

興奮収まらずに美香の肩に手を置いて問い詰める

しかしその言葉に美香の表情が曇った


『それは……分かんない…好きとか言われてないし……ねぇあたしどうすればいいのかな?』

真っ直ぐ潤んだ目で見つめられ、あたしは固まった

そんな目で見られても……



でも普通に考えたら、キスは好きな人とするもんでしょ?



でも川上たちが前に誰でも良いからヤリたいとか言ってたしな……


いやいやでも茅ヶ崎くんに限ってそんなことは……

でも所詮は男だし…

あまり使わない頭をフル回転で考えてみたけど、はっきりとした答えは出ず



『とりあえず様子みてみよう』

としか言えなかった……
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