強く…強く…


コイツなんでこんなとこで泣いてんの!?

そう思ったとき、今日萌が言っていた言葉を思い出した


もしかして……振られた系?




『………のよ』

ずっと黙ってあたしを見ていた梅本が口を開いたが、よく聞こえない


『何?』


『…っ何であんたなのよっ!?』

廊下に梅本の声が響き、ちょっと体がビクッてなった


けど言ってる意味がよく分からない


それでも梅本はそれ以上何も言わずに歩きだそうとしていたので、あたしは梅本の肩を掴んで意味を聞こうとしたとき


『離してっ!!!!』


あたしの手を梅本が思いっきり振り払った瞬間、あたしの体が後ろにゆっくり傾いた


後ろは……階段……







『キャーーーー!!!!!!』



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