強く…強く…



視界にうっすら光が射し込む


『んっ……』


白い天井、薬品の匂い


ーーーガラッ


『三村さん、気がつきましたか!?』


開いたドアを見ると、ピンクの服を着た看護婦さんが立っていて、あたしに気付くとすぐに出ていってしまった


頭がボーッとする


でもこれはちゃんと現実だ



『三村さん、大丈夫ですか?』


またドアが開き、今度は白い服を着た男の人が入ってきた

医者……?


『覚えてますか?階段から落ちたんですよ』


あぁ…そうだ梅本と……


あたしは小さく頷いた


『2週間も意識がもどらなかったんですよ』


えっ……?

2週間もっ……!?

じゃあ今はもう2月の終わりか3月の頭くらいってこと!?

『親御さんに連絡しといたのですぐに来ると思いますよ。とりあえず安静にしていてね』

そう言って医者は室内から出て行った



ゆっくり体に力を入れる


あまり力は入らないけど、どこも頭以外は痛くはなかった



みんな…どうしてるんだろう……


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