強く…強く…


『梓ちゃんはそんなことする人じゃない!!梓ちゃんのこと悪く言わないで!』

『いきなりなんなわけ!?狩野さん梓のこと何も知らないよね?』


『あたっ【ガラッ】

教室のドアの音で、狩野さんへの視線がこちらに移動する

でもドアを開けたのはあたしではなく、梅本だった


『梓……』

松川の顔がひきつる

けど、それは一瞬だった


『一体何しに来たわけ?てかよく来れたよね~』


こんなことが起こるまでは、梅本の言うことに逆らうことすら出来なかったのに……


自分より立場が弱くなったらこの態度


ホント呆れるわ



『あたしが連れてきたんだよ』


好き勝手言う松川に向かって言うと、松川は驚いて梅本とあたしを交互に見て、


『何で三村さんが梓を……』


どうやら勘違いをしている人には理解できないらしい


まぁ…当たり前だよね
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