強く…強く…
梅本さんが向かったのは、女子トイレだった…脳裏に浮かんだのは、漫画ライフのいじめのシーン…

あたし…水でもぶっかけられるのかしら…




『舞ちゃんさぁー川上のこと好きなの?』

はぁ!?好きなのはあなたでしょ?

『ぃや、そんなことないけど…』

『じゃあさー川上と話さないでくれる』

あーそーいうことね。でもさー

『向こうから話しかけてくるから…』

言った瞬間後悔したが、もう時すでに遅し…梅本さんは、あたしを睨みつけた

『そんなの知るかよっ!!今度話したらまぢぶっ殺すからね』

そんなことを真顔で言われたら、普通怖いと思うんだろうけど、あたしはその台詞に、ただただイラついた


『あのさぁ何で梅本さんに、そんなこと言われないといけないの?誰と話そうがあたしの自由でしょ』

相手が川上だったら、こんなこと言えなかったと思う。けど、梅本さんはあたしと同じ女の子。そう思ったら、言いたいことをはっきり言えた

『話ってそれだけ?だったらもう教室戻るね』

そう言って、トイレを出ようとした瞬間、後ろで声がしたんだけど、あたしにはよく聞こえなかった
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