強く…強く…
その言葉の意味をその時のあたしには全く分からなかった








次の日。いつもは図書室に寄って、のんびり下校時間ギリギリまでいるんだけど、その日はすぐにげた箱に向かうことにした



すると、げた箱に近づくにつれ、男子の笑い声が聞こえる


ゆっくりゆっくりげた箱へと歩く。角を曲がり、クラスのげた箱の前には、数人の男子が集まっていた

あたしたちには、まだ気付いていない…

少しずつ男子に近付いていくと、足下にあるものに目を向けた


それは間違いなく杏の靴だった

落とされていただけではなく、蹴飛ばされたり、踏みつぶされたりしていたんだ…



そんなことをしている男子の顔を見たとき、あたしは正直ビックリした


こいつらが…犯人だったのかよ…


それはクラスで一番目立たない、超地味系の男子たちだった…
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