purple moon
『桜!??』
泣く、泣く、泣く。
止まらない。
泣く、泣く、泣く。
私は、どうしていいか分からなくて
途方に暮れた。
でもどうにか私と野花は
桜を彼女の部屋に連れて行った。
その姿を、蓮美がどんな気持ちで見ていたか
後から知った。
私は決して貴女を見放したわけじゃなかったんだよ?
ねぇ、泣かないで。
桜の味方についたとか
そういうことじゃなかったでしょ?
私は、どっちも辛くて苦しい顔してたから
どうしていいかわかんなくて
どっちの話も聞きたかっただけなんだよ。
でもきっと私の行動は
蓮美、貴女の心に傷跡を残したね。
でもさ、いつでも私は貴女を見守ってたでしょ?
一日たりとも大好きじゃない日はなかったよ?
ごめんね。