山神様にお願い
どういう意味なんですか~っ!?とは、一度も聞けてない。
彼は時には鼻歌を歌いながら、私の体を好きにしている。それは究極に気持ちいいけれどやはり恥かしくて、だけど生半可に抵抗すると、彼は簡単に私のあちこちが痙攣を引き起こすような状態にしてしまうのだった。それ故、私は羞恥心に震えながら欲望の濁流にのまれまくっている。
まあ抵抗しようがしなかろうが、結局最後は訳が判らないってことになっちゃうのだけれど。
・・・・・・・ああ、ごめんなさい、オトーサンとオカーサンって気分・・・。
横になったままで、隣で眠る店長の顔をじーっと見る。
うーん・・・・好きに、本当に好きになっちゃたからだろうか。なんか・・・かなり格好よく見えるんですけど。これって贔屓目も絶対あるよね?でもでも、店長、格好いいじゃん・・・。
頭の中でお花畑は順調に成長しているようだった。それに気付いてまた笑ってしまう。
だって、婚約者がいるとかって不安になってたはずが。
店長の顔も思い出せないとかいって勝手に泣いてたはずが。
会いたいですって神様にまでお祈りしていたはずが。
私ったら、こんなに今幸せじゃないの、そう思って。
温かい部屋の中、好きな男の人が寝ているそばにいられる。それがこんなに幸福なことだとは知らなかった。
それは、嬉しい発見だった。