山神様にお願い
・・・ああ!!あの人たち!たしかーに柄は悪そうだ!私は激しく頷いてしまう。
「彼らに・・・怖さを演出して貰ったってことですか?」
「そうそう。本当に相手をボコボコにするのは俺一人で十分だよ。あいつらにさせたら加減をしらないから大変なことになりそうだしさ。でもほら、俺は最近外見がマトモだから、悪そ~な奴らを並べとけばいいかなって」
「・・・はあ。それで、彼らの償いはそれだけなんですか?お店をあんなに滅茶苦茶にしといて?」
私が憤然というと、店長は苦笑した。
「そんなわけないでしょ。昔の龍さん達と同じ刑にしたんだよ」
龍さんたちと同じ刑。刑?・・・あらあら、それって。私は口元を引きつらせながらも、一応確認した。
「・・・え、もしかして?」
「全員丸刈り。面白かったぞ~。あんな人相悪いダラダラした奴らがみーんな丸坊主なの」
そう言って店長はゲラゲラと思い出し笑いをする。私は呆れ返ってそれを呆然と見詰めていた。
・・・・丸刈りの刑・・・・。そ、そうなんだ・・・。ツルさんに言えば喜ぶかもだけど。
「ええと・・・それで、阪上君に・・・なんていったんですか?」
私は頭の中からあの迷惑だったヤンキーの彼らを追い出して、現状へと話を戻す。
悔しいから、センセーには教えないよって彼は言ってた。だけどあの子が了承するなんて、一体店長は何て言ったのだろう、私はそう思ってベッドの上の店長を見詰める。