我が家の家庭事情
ぎょっとしている俺を、舞華はじっと見上げてきた。
「さて、お邪魔やし退散しますか」
「せやなー」
「はっ?」
何言ってんだこいつら?!
こないだの俺の話聞いてた?!
さっさと屋上から去ろうとしている二人の首根っこを掴み、引き留める。
「おめーらが薄情なのは知ってるがデリカシーがないことまでは知らなかったよ。何考えてんの?!」
必死な俺を見て、秀人は鼻で笑う。
「………」
「松島は、思ってたより子供で大人だったよ」
「いや、どっちなの」
「竜はいつでもガキだけどさ」
「言い方違いすぎだろ」