我が家の家庭事情

「いくら勘に障ること言われたとしても、
八年も根に持つほど松島が小さいと思う?竜もそこまで引きずるなら、言うことあるんじゃないの?」


驚いたような表情で呆然としている俺に、秀人はにっこり笑いながら肩を叩いた。

「舞華は何だかんだでお人好しやからなぁ。あんたと同じ不器用ちゃんやから。
図々しく見えて意外と遠慮しいなとこも、感情出すのが苦手何も知っとるやろ?
あんたらは、もっとちゃんと話した方がええよ」


「………」


がんばれ、と小さく呟いて二人は屋上から出ていった。

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