我が家の家庭事情
頭上からかかった声に、振り向く俺たち。
そこには、体操服姿に肩にスポーツバックを提げた中学生が。
「……?」
「あ、悠斗」
「「悠斗?!」」
俺と秀人の声が被る。千尋は分からなかったのか、きょとんとしている。
「まっ、マジで?お前悠斗なの?!」
「マジかよ、めっさイケメンじゃん!」
「?まいどー。てかあんたら誰?」
「うわマジで可愛げねぇ!」
「なぁ、悠斗て誰なん?」
「悠斗だよ、松島悠斗!舞華の2つ下の弟」
「……あー!あの豆粒やな?!」
「……この空回りなテンションはまさか竜兄?!
そっちの何かじじクセーのは秀くん?!」
「「何その失礼な思い出し方!」」